2012/05/21

金環日食2012

3年前、皆既日食がありました。東京より実家のある宮崎の方が皆既状態にはなりませんが食分率が大きいということでした。そこで休みを取り実家に戻って撮影しようとしました。しかし、当日は雨、撮影はできず玉砕しました。

あれから 3年、今度は東京で金環日食を見ることができます。リベンジを果たすべく準備を進めてきました。ところが、天気予報は無情にも曇り、3年前の悪夢再びかと落ち込みそうになりました。

3年前、雲間からかすかに欠けた太陽が見える瞬間がありました。わたしは雨がパラつくので早々に機材を仕舞い込んでテレビで日食の経過を見ていました。そのため撮影はできませんでした。同じ宮崎であきらめずに粘っていた叔父は撮影に成功していました。

今回は、決して諦めてはいけないと思い撮影に出掛けました。

次は何時撮影できるか分かりません。拡大撮影と全行程の広域撮影の両方を試みることにしました。

5時半に家を出て電車に乗ります。めざすは鐘ヶ淵の近く、荒川河川敷です。野球グラウンドのベンチに機材を置いて準備を始めます。

まわりにはだれもいません。太陽を見ているのはわたしだけです。


06:30

電車の乗り継ぎが悪く、撮影場所に到着したのはなんと10分前、広域撮影の準備を優先したため、拡大撮影の最初はこの位からのスタートです。
前途多難・・・

06:54

この頃までは思ったより晴れていて順調に撮影が出来ていました。しかし、南から西の空には厚い雲が見えます。こっちに来ないでくれと祈りました。

撮影風景

さて今回準備した機材、奥が拡大撮影用の望遠セット、「OLYMPUS E-5 + SIGMA 50-500mm F4-6.3 APO DG + EC-14」です。

手前が全行程撮影用の「OLYMPUS E-620 + ZD 14-54mm F2.8-3.5Ⅱ」です。

照準器

これは自作の照準器です。ブローニー判のフィルムケースの底の中心に直径5㎜程の穴を空けます。ふたを丸く切り取りそこに紙をはりました。紙の中央には小さな丸が書いてあります。ここに底の穴から通った光が入るようにすると太陽が導入できます。このケースをホットシューカバーに接着しています。

07:06

太陽が半分ほど欠けてきました。周囲を見渡すと河川敷に人が増えてきています。出勤前の人達のようです。学校に行く途中の子供たちもいます。バッグやカバンから日食グラスを出して太陽を眺めています。

この後徐々に暗くなってきました。そして雲も増えてきます。雲の流れは思ったより早く明るさが変わります。なかなか適切な露出で撮影できません。

07:31

もうすぐ金環食というところです。周囲の人達もざわついてきました。

金環食ではあまり暗くならないと聞いていたのですが、曇りのせいもあるのでしょうか、かなり暗くなっています。さすがに皆既食のように真っ暗にはなりませんけど。それから、思ったより肌寒いです。上着を持ってくれば良かったと思いました。

07:34

最大食です。雲が多いのですが、一瞬雲が薄くなったとき綺麗な金環を見ることができました。

07:37

金環食の終わりです。3年越しの思いは達成できました。

07:56

徐々に太陽が姿を現してきます。気が付くと周囲にいた人達は引き上げたようです。河川敷に残り太陽を見ているのは私だけになりました。犬の散歩をする人など日常の風景が戻ってきています。

相変わらず雲は多いのですが、太陽の暖かさを感じるようになりました。

08:40

クライマックスを過ぎた後は徐々に気が抜けてきました。ここに着いてから2時間半が経過しています。疲れてきました。帰りたいのですが、最後まで頑張ります。

09:01

日食全行程終了2分前、左下にかすかに月の影が残っています。待ち続けた金環日食のすべてが終わります。

09:03

終わりました。
いつもの丸い太陽です。後半はほとんど雲を通しての撮影となりましたが、なんとか最後まで太陽を見ることができました。この最後の1枚ではかろうじて黒点を見ることもできます。

金環日食全工程

これが全行程を撮影した結果です。2時間40分の間5分毎に撮影を行いました。露出がころころ変わるため何枚も撮影したものもあります。拡大撮影に気を取られ1分ほど遅れて撮影したりもしました。
それなりに写っているものを34枚選び、RAW現像ソフトで調整して比較明合成で仕上げました。

次に撮影できる機会があるのか分かりませんが、もし機会があればまた挑戦したいと思います。


2012/05/19

Kenko Reflex Lens 800mm F8 DX

Kenko Reflex Lens 800mm F8 DX というレンズは以前から持っていたのですが、あまり使い易いレンズではありません。ただ、先日のスーパームーン撮影のとき OLYMPUS E-5 に付けてみたところこのカメラだと意外と使えることに気が付きました。

このレンズはマニュアルフォーカスで開放F値が8.0と暗いため、ピント合わせが難しいのです。これまでは主に Nikon F4 で使っていました。Nikon F4 だとフィルムを現像するまで撮影結果が分からないのでなかなか使う気にはなれないでいました。

OLYMPUS E-5 は明るいクリアなファインダーを持っておりマニュアルフォーカスも行い易いのでこのレンズも使うことができるのだと思います。





おおとり
OLYMPUS E-5
Kenko Reflex Lens 800mm F8 DX
ISO 400 1/640 F8.0 800mm(35mmEquiv. 1600mm)
空を飛ぶヘリコプターを撮影、機体に書かれた「警視庁」と「おおとり」の文字を読むことができます。
確かに、解像の悪いレンズですが、なんとか使いものになるようです。


水撒き
OLYMPUS E-5
Kenko Reflex Lens 800mm F8 DX
ISO 400 1/1600 F8.0 800mm(35mmEquiv. 1600mm)
道端で足拭きマットを洗っているおじさんがいました。数十メートル先の光景ですが、水のキラキラとした輝きをリングぼけにしてみました。わざと全体的にピントを外すことで小さなリングボケを作りました。


緑の光Ⅰ
OLYMPUS E-5
Kenko Reflex Lens 800mm F8 DX
ISO 400 1/80 F8.0 800mm(35mmEquiv. 1600mm)
木の葉を撮影し背景のリングボケが混ざり鮮やかな色を作るように撮影。


緑の光Ⅱ
OLYMPUS E-5
Kenko Reflex Lens 800mm F8 DX
ISO 400 1/60 F8.0 800mm(35mmEquiv. 1600mm)
同様に少しアングルを変えて撮影。


光流れる
OLYMPUS E-5
Kenko Reflex Lens 800mm F8 DX
ISO 400 1/8000 F8.0 800mm(35mmEquiv. 1600mm)
水面に反射する日の光をピントを外して撮影することでリングぼけが流れるような絵を作ってみました。
色温度は調整していますが、なんのエフェクトも使っていません。


OLYMPUS E-5 の光学ファインダーは優秀ですね。この厄介なレンズを楽しく使うことができました。800㎜で35㎜換算だと1600㎜、なかなか使う場面は無いと思いますが、この焦点距離でないと撮ることのできない絵もあります。
今度は鳥の撮影に使ってみましょう。


金環日食撮影事前テスト

金環日食が来週の月曜に迫りました。
機材のテストを兼ねて太陽の撮影を行ってみました。本番はどうも天気がすっきりしないようです。今日はよく晴れています。


減光フィルター
OLYMPUS E-620
ZD 14-54mm F2.8-3.5Ⅱ
ISO 200 1/250 F5.6 20mm(35mmEquiv. 40mm)
まずは減光フィルター、2年前の皆既日食の時に作成したものを再度使います。
左から
  • 望遠ズーム用(SIGMA 50-500mm F4-6.3 APO DG)
  • 標準ズーム用(ZD 14-54mm F2.8-3.5Ⅱ)
  • 双眼鏡用(Kenko 8x 25 MC)
です。


望遠ズーム
OLYMPUS E-620
ZD 14-54mm F2.8-3.5Ⅱ
ISO 200 1/250 F8.0 25mm(35mmEquiv. 50mm)
先日の皆既月食でも活躍してくれました。SIGMA 50-500mm F4-6.3 APO DG + EC-14 を使います。


アンブレラブラケット
OLYMPUS E-620
ZD 14-54mm F2.8-3.5Ⅱ
ISO 200 1/160 F5.6 14mm(35mmEquiv. 28mm)
日差しの中で機材が熱くなることを想定して三脚にはアンブレラブラケットを装着します。デジタル一眼レフの心臓部はコンピュータです。熱に対してはあまり強くありません。以前鳥の撮影をしているときに異常高温警告が出て起動しなくなったことがあります。
日食撮影は当然のことながらカメラを日にさらし続けることになります。ときどき影を作ってカメラの温度が上がりすぎないようにしようと考えています。


今日の太陽
OLYMPUS E-5
SIGMA 50-500mm F4-6.3 APO DG + EC-14
ISO 200 1/2000 F16 708mm(35mmEquiv. 1416mm)
さて、撮影結果です。少し黒点が増えてきました。太陽も元気が出てきたようです。ただ、今年は本来ならば極大期になるはずです。まだまだ少ないですね。


夏の気配
OLYMPUS E-620
ZD 14-54mm F2.8-3.5Ⅱ
ISO 200 1/200 F5.6 33mm(35mmEquiv. 66mm)
太陽の撮影が終わり、周りを見ると少し夏の力に満ちた太陽の光を浴び輝く木がありました。


あとは当日少しでも太陽が顔を見せてくれることを祈ります。

2012/05/14

ペンスケッチ展8への準備

「ペンスケッチ展8」が次の通りに行われます。

開催日;2012年6月5日(火)--- 10日(日)
開場;11時 --- 19時 (最終日17時閉場・撤収)

開催地;ギャラリー・ルデコ3+2 * 3階からご入場下さい
東京都渋谷区渋谷3-16-3
03‐5485‐5188

今回は、OLYMPUS PEN-FTにAi AF Zoom NIKKOR ED 80-200mm F2.8という望遠レンズを装着して撮影を行いました。

ゴールデンウィーク中は体調を崩しながらもなんとか撮影を薦めることができました。これから、選択をして仕上げとプリントを行っていきます。


夏の顔(ユリカモメ)
OLYMPUS PEN-FT
Ai AF Zoom NIKKOR ED 80-200mm F2.8
(PENF-EF + EOS-NikonF マウントアダプター使用)
FUJICHROME PROVIA 100F
ユリカモメの顔が黒くなっていました。夏羽にすっかり変わっています。そろそろ北に向けて旅立つ時期です。


ユリカモメ
OLYMPUS PEN-FT
Ai AF Zoom NIKKOR ED 80-200mm F2.8
(PENF-EF + EOS-NikonF マウントアダプター使用)
FUJICHROME PROVIA 100F
ユリカモメが飛び交っていました。


カルガモの水浴び
OLYMPUS PEN-FT
Ai AF Zoom NIKKOR ED 80-200mm F2.8
(PENF-EF + EOS-NikonF マウントアダプター使用)
FUJICHROME PROVIA 100F
池を泳ぎながら時折水を跳ね上げて羽の掃除をしているカルガモ。


獲物を狙うコサギ
OLYMPUS PEN-FT
Ai AF Zoom NIKKOR ED 80-200mm F2.8
(PENF-EF + EOS-NikonF マウントアダプター使用)
FUJICHROME PROVIA 100F
木陰から獲物を狙っているコサギ。



2012/05/06

東京スカイツリーライトアップ

ゴールデンウィーク最終日、「ペンスケッチ展8」に向けての撮影をしないといけないのですが、昨日は出かけたものの調子が出ず、すぐに引き返してしまいました。

今日も何とかしなくてはと思い出かけました。


初夏の緑
OLYMPUS E-5
ZD 14-54mm F2.8-3.5Ⅱ
ISO 200 1/1250 F3.2 14mm(35mmEquiv. 28mm)
公園で若葉が綺麗でした。

しかし、撮影を始めたものしばらくしたら頭痛がひどくなってきました。結局撮影は断念、自宅に戻って寝てしまいました。


夜、少し体調が戻ったので近所のコンビニに出掛けようとしてふと見上げると、東京スカイツリーがライトアップされていました。


クリスタルの輝き
OLYMPUS E-5
ZD 14-54mm F2.8-3.5Ⅱ
ISO 200 2.0s F8.0 54mm(35mmEquiv. 108mm)
これまでも平日にライトアップを行っていたのを指をくわえて眺めていたので、これは一度撮影しておこうと思い引き返して三脚とカメラを持ち出しました。

3月のライトアップのときも思ったのですが、クリスタルのような輝きが美しいです。今回は雲もなく背景が黒く抜けてより綺麗になりました。


東京スカイツリー
OLYMPUS E-5
ZD 14-54mm F2.8-3.5Ⅱ
ISO 200 8.0s F8.0 17mm(35mmEquiv. 34mm)

後で知ったのですが、今日は隅田川の方で「東京蛍」というイベントがあったようです。それに合わせての点灯だったのでしょう。


しかし、まだ体調が戻り切っていないためいまいち気合が入りません。


スーパームーンの満月
OLYMPUS E-5
Kenko Reflex Lens 800mm F8 DX + EC-14
ISO 400 1/250 F11 1131mm(35mmEquiv. 2262mm)
スーパームーンとしては昨日が近地点に近かったそうです。しかし、満月は今日なので最後に月を撮影して早々に引き揚げました。


ゴールデンウィーク中もペンスケッチ展8の撮影は少ししかできませんでした。さてこれらの中に使い物になる絵があるといいのですが・・・
(゚-゚;)オロオロ(;゚-゚)


スーパームーン(Super Moon)

今回の月は近地点付近で満月になるスーパームーンだということで撮影に臨みました。


スーパームーン
2012/05/06 00:22
OLYMPUS E-5
Kenko Reflex Lens 800mm F8 DX + EC-14
ISO 200 1/160 F11 1131mm(35mmEquiv. 2262mm)
ケンコーミラー800mmF8、こんなことでもないと使わないレンズです。テレコン1.4倍を付けてF11、1131mmのレンズとして使ってみました。トリミングなしでこれだ大きく写すことができました。

カメラがE-5に変わったせいか光学ファインダーでのピント合わせが楽になりました。もう少し月の周囲の色がにじむかと思いましたが、意外と綺麗に撮ることが出来ました。


スーパームーン3D(いまひとつ)
OLYMPUS E-5
SIGMA 50-500mm F4-6.3 APO DG + EC-14
ISO 200 1/125 F11 708mm(35mmEquiv. 1416mm)
もうひとつ、こちらは3時間弱の間をおいて撮影したものを並べてみました。平行法で見てください。
ステレオグラムを狙ってみたのですが、3時間弱では十分な視差を得るには足りなかったようです。かすかに立体っぽくは見えますが、ボールのように盛り上がって見えるというところまではいきませんでした。
こちらはいずれまた挑戦したいのですが、4時間とか5時間の間隔をおくとなると一晩かけることになるので難しそうです。


2012/05/04

羽田空港ビル(Haneda Air Port Terminal)

田舎から叔父が横浜の従兄弟のところへ遊びに来ていました。予定は知っていたのですが、メールの送信が失敗していて連絡を取れていませんでした。
せめて見送りには行こうと思い羽田空港に向かいました。久しぶりに叔父や従兄弟と話をすることができました。

叔父を見送った後、従兄弟と別れて少し空港内を歩き回ってみました。以前は仕事で出張が多くよく来ていたのですが、その頃は搭乗するためあわただしくしていたのでゆっくり見たことはありませんでした。


OLYMPUS E-5
ZD 14-54mm F2.8-3.5Ⅱ
ISO 400 1/6 F8.0 14mm(35mmEquiv. 28mm)
搭乗ロビー、真ん中からですが、広いですね。端まで行くのにしばらくかかります。


OLYMPUS E-5
ZD 14-54mm F2.8-3.5Ⅱ
ISO 400 1/25 F5.6 14mm(35mmEquiv. 28mm)
中央のお店があるところは吹き抜けになっていて天井に星空の絵が描いてあります。


OLYMPUS E-5
ZD 14-54mm F2.8-3.5Ⅱ
ISO 400 1/13 F5.6 14mm(35mmEquiv. 28mm)
正面を向いて撮影。


OLYMPUS E-5
ZD 14-54mm F2.8-3.5Ⅱ
ISO 400 1/13 F5.6 14mm(35mmEquiv. 28mm)
下を向いて撮影。


OLYMPUS E-5
ZD 14-54mm F2.8-3.5Ⅱ
ISO 400 1/15-1/13 F5.6 14mm(35mmEquiv. 28mm)
気が付くと、色の変わる階段がありました。じわーっと無段階に色が移って行きます。左下の緑から右下の青に変わる間にはターコイズグリーンからターコイズブルーに変化していく過程が幻想的で美しかったのですが、見とれていて撮影するのを忘れていました。左下の緑はすでにターコイズグリーンに近くなっていますね。


OLYMPUS E-5
ZD 14-54mm F2.8-3.5Ⅱ
ISO 400 1/10 F5.6 14mm(35mmEquiv. 28mm)
一番下の地下鉄やモノレールへ通じるフロアから上を見上げて、そろそろ帰りましょう。